電王戦第3局で人間がCOMに勝ったことで、いまだに議論が続いてますね。
ちょっとそのあたりの僕的な考察を。
COM派
「豊島は貸出機でハメ手を探し出し、それを実行してなぞり将棋をしただけ」
人間派
「ハメ手にかかるのはCOMがまだ弱いから。豊島は序盤中盤終盤と終始隙のない将棋を立派に指した」
大雑把にいうとこんなところです。
情報によると、豊島7段は、貸出しされたCOMと、1000局まではいってないけど、数百局はさしたそうです。
第2局のサトシンなんかが二桁しか指してないのに比べ、下準備がしっかりしてます。
そして、COM相手の場合、ガチ勝負の練習将棋を何局もやってもあまり意味がないようです。(これがサトシン)
豊島7段は、COMの穴を探すべく、数百局指しました。
そして、
・COMは対抗系にはめっぽう強いが、相居飛車の戦いはそれほど。
・特に角交換の将棋が得意じゃないっぽい。
・終盤に時間押しされるときついので、短手数で終わる、急戦が人間には有利。
・短手数で終わる相居飛車の将棋というと、まず横歩取りが考えられる。
・横歩取りの戦型になった場合、COM(YSS)は、5%程度の確率で序盤で62玉という悪手を指すということもつかんだ。
というわけで、将来の名人は間違いないと言われる豊島7段は、実戦でも横歩取りに導き(COMがそれを拒否することはもちろんできるが)、5%の確率ででる悪手62玉をやっちゃったので、角交換から角の打ち込みで序盤に優位を築きました。
(普通に定跡どおり52玉と守っていればこの強襲は通用しない)
ちなみに豊島7段は、「3手目に用意がある」と言ってたそうですが、その戦型にはならなかった模様です。
しかし、優位に立ってから、勝ちきるまでが本当に難しいのがCOM戦。第二回の船江戦とかを思い出します。
豊島7段は終盤に時間を残すべく、研究範囲に入っている間はマジでノータイムで指し続けました。
そして中盤、谷川さんが
「COMがこんな悪手さすの見るの珍しい」
というほどのそっぽの金打ちがでて、形勢は圧倒的人間優位に。
もうこの時点で投了していいくらいの差。
だけどCOMは意気消沈なんてしないので簡単な3手詰め、5手詰めあたりになるまでさし続けるw
投了瞬間みてないけど、YSSの作者が投了したのかな?寄せが佳境に入ったあたりでYSSは投了し、人間側がようやく1勝をあげることができました。
僕が思うに、実力のある棋士(豊島7段は今レーティング3位)が周到に準備すればまず負けないなということです。
ソフト貸出しありのレギュレーションだとこうなりますね。
しかし、次の森下先生は危なっかしいなぁ・・・w
あの人、解説はよく見るけど、勝負強さを見たことがないw
ちゃんと研究、対策してるんだろうか??
ラスボスの屋敷は勝ちそうな気がしてきた。今からでもいい、必死に穴さがせ!
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